心と身体に優しい癌(ガン)治療
奇跡という表現を容易に使うことは、適切ではないと思いますが、
私は、奇跡的に、骨肉腫を早期発見でき、奇跡的に切除範囲が狭く、奇跡的に、右足の切断をすることなく、命も繋がったのです。
私が小児がんを発症した頃の時代においては、まさに、奇跡的という表現が適切に使える場面かもしれません。
今回は、そんな奇跡を経験した私が、小児がんを発症し、手術から入院、そして、抗がん治療、経過観察の通院と、自宅療養を行ってきたことのなかで、
【心と身体に優しい癌(ガン)治療】について、思うことを書かさせていただきます。
私は当時、10歳の時に小児がんを発症しましたが、診察から、手術を行うまでの期間が非常に短く、初診から約一週間以内に、手術を行いました。
主治医の先生から、私の両親への説明では、小児がんの場合、癌(ガン)細胞の増殖が早く、その為、発症部位の拡大や、他の部位への転移も心配されます。
私の場合には、一刻も早く、手術をした方が良いことを、主治医の先生がおっしゃっていました。
癌(ガン)細胞の増殖を食い止めるには、いかに早期に手術を行うことができるかということに、掛かってきます。
しかし、患者さんが、子供の場合、特に小学生以下となると、精神的負担がとても大きく、手術以外にも考慮しなくてはいけないことがあります。
それは、「寄り添い」です。
いろんな経験をして来た大人でさえ、入院したときは、心細くなり、しかも、自らの身体が癌(ガン)に侵されたとなれば、心寂しくなり、孤独感に押し潰されてしまいそうになるでしょう。
ましてや、人生経験も少ない子供の場合は、言うまでもありません。
私は、小児がんサバイバーとして、はっきりと言えます。
このような状況に置かれた、小児がん患者さんに必要なことは、「寄り添い」なのです。
ご両親の寄り添いが一番欲しいのです。
したがって、お子さんの精神的負担が少しでも軽くなるように、ご両親がお子さんに寄り添ってあげてください。
何もしなくて良いのです。ただ、側に寄り添ってあげる、それだけで、心が落ち着き、精神的に安定するのです。
私の場合は、常に母親に寄り添ってもらいました。とっても嬉しかったことを思い出します。
私は、母親が側に居てくれていた間は、ガンのことを忘れることができたのです。
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