小児がんサバイバー【家族への思い】
私がわずか10歳の時、季節は、もうまもなく夏休みに入ろうとする時期に、私の身体に大きな病が発症しました。
それは、癌(ガン)でした。
それは、骨肉腫という骨の内部に発症する癌で、発症の症例が非常に少ない希少ガンの一種でした。
突然の「癌発症」。
それは、私の家族の中では、「死」を意味していました。
今でこそ、癌は、治る可能性が高くなった病ですが、私が癌になった当時は、「癌」は「死」と隣り合わせの不治の病という印象が強かったのです。
私の家族は4人家族で、両親と私そして、産まれたばかりの弟でした。
私が癌になった直後、家庭内から、笑い声が消えました。
そして、笑顔も消えてしまった。
当時の私の感情は、これまで以上に敏感になり、自分の周りの雰囲気のちょっとした変化を感じとり、敏感に反応していました。
明らかに、私の家族は暗く沈み込んでしまいました。
それは、私が癌告知された時からでした。
私の心境はとても複雑でした。
それは、私の力では何も出来ないし、私の病を無かったことにも出来ないからです。
私は、誰にも相談出来ず、静寂の中で暗く、一人ぼっちになり、心は孤独に支配されていた。
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