僕が家庭の平和を壊した日から43年目
【ひとり旅に求めた答え】
当時の僕はどんなことを考え、空想したのだろうか
小学生3年生の夏休みに、余命宣告と癌告知を受けた
もちろん、すべて初めてのことだった
「現実逃避」という言葉を習った記憶がなかったが、
このときに初めての、「現実逃避」を実践しようとした
しかし、
現実逃避どころか、空想さえも、僕の脳にはさせて貰えなかった
僕の脳では処理しきれないほどの情報量が、一気に押し寄せたからだ
「助けて」の一言も出ないほどだ
夜、みんなが寝静まった時に、
ふと目が覚めた、そのときくらいしか、
自発的な言葉を出すことが出来ない程しんどかった
いまだ、その詰まった息が当時のままのような気がする
「まだ、終わっていない」
そんな感じだ
周りにいる大人たちは、僕に答えをくれなかった
その大人たちに囲まれて、僕の答えを求められた
僕は答えを出せないまま、手術を受け、そして、闘病後、退院した
そのときの答えを出せないまま、その場から押し出された
僕の内で、詰まったまま出てこない答えは、
まさに、今、出ようとしていた
この「ひとり旅」の地で
長年の間、詰まった心の声
僕が選んだこの地で、あのときの答えが、ようやく
答え合わせが出きるのだ
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