小児がん患者にとっての治療の不安とは

自らの身体が癌(ガン)に侵されていることを知ったとき、言葉では言い表すことが出来ないほど、不安になります。

そして、生きていくためには、手術や、薬の投与で、ガンを弱らせる必要があります。

しかし、手術にしても、薬の投与にしても、人体に大きなダメージを伴い、また、完治までに長期間の時間を要します。自らの身体がなかなか完治しない病にかかったとき、とても不安になります。

仮に今、ガンの治療を受診していたとすると、症状がなかなか、よくならないことで、治療方法に対して不安を感じるものです。

さらに、子供の患者さんの場合には、患者さんに開示する治療計画等の情報においては、年齢に合わせた情報に制限をかけてしまうでしょう。

その情報制限こそが、さらに患者さんを不安にさせてしまうのです。

私が癌(ガン)を発症した当時は、基本的に、子供の患者さんには、あまり詳しくは伝えない傾向が多かったに違いありません。

私の経験上、情報制限をすると、その事を直ぐに感じ取るものなのです。

余り自分に情報が入ってこない場合には、より不安感が増すものと思います。

だからと言って、手術の難易度や、薬の副作用について患者さんの不安をあおるような表現はしてはいけませんが、患者さん自身が求める情報はある程度、説明してあげる必要があるものと思います。

つまりは、子供の患者さんにとって、以下のことが治療の不安につながる可能性があるため、対応には十分配慮しなくてはいけません。

① 治療方法が知らされないこと

② 治療期間が不明であること

③ 退院までの治療計画を知らされないこと

特に①において、手術の内容や回数等について不安が解消されるような説明の仕方が重要と考えます。

いずれも、患者さん個々の精神状態や年代に応じた、知識レベルを考慮した対応が必要です。

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ほっし校長

10歳の時、100万人に1人の確率で発症の希少ガン(骨肉腫)を発症。
主治医からの、ガン告知と右足の切断と余命の宣告。自らの経験から、ガン患者さん、特に小児ガンの子供たちの心を世界中に伝えたい。

At the age of 10, one in one million people develops a rare cancer (osteosarcoma).
Cancer notification, amputation of right leg and life expectancy from the attending physician. From my own experience, I would like to convey the hearts of cancer patients, especially children with childhood cancer, to the world.

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