小児がんサバイバーが考えてた死後のこと
小児がんを発症してからは、家のなかでも一人になる瞬間は、ひとりで死後のことを思うようになった。11月発売の書籍「生き抜く力」でも述べたが、夕方のテレビアニメを見ながら、僕の意識は、死後の世界の方向を向いていた。
当日、まだ10歳の私にとっては、「死」は、この世で一番怖い事だった。本や、テレビのなかの、設定や空想ではなく、現実世界の、それも自分自身にのし掛かった事実。
その事は、とてつもなく重く、息苦しい現実だった。その、どんな手段を取ったとしても決して逃れられないこと。それが、僕の身体のなかで起きてしまった事実。
結局、僕は、この現実を、現実として受け止めることができなかった。
「現実逃避」ということばを知る、ずっと前に、僕は現実逃避を経験した。
それほど、「死」に怯えていたのだろう。当時の自分自身の心の動揺は異常な状態だったのだろう。自らの状態を冷静に判断できないほど、動揺し、怯えていた。今、この世で生きている人のなかで、直近で「死」を経験してきたという人は、おそらくいないはずだ。だから、みんな「死」が怖く。そして、「死後の世界」について知りたいのではないだろうか。
そして、当時の僕も「死後の世界」を知りたいと思うようになり、とっても強く意識していた。
「もしかすると、この病が治らなかったら、僕は、死んでしまうのだろう。死んだら僕は、どんな死後の世界に行くのだろう。死後の世界は、どんなところなのか」そんな考えが常に頭のなかをぐるぐる、暇さえあれば、回転しているようだった。
書きかけですが、続きは皆様のお時間のありますときに!お楽しみに感謝♥️
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