小児がんサバイバーが一番悲しむこと
私は、10歳の時に小児がんと診断されました。
癌の種類は、骨肉腫といい、骨の中に発症する癌で、症例の非常に少ない希少ガンとして知られています。
私は、右足の付け根に発症したため、当初の手術計画では、右足を付け根部から切断する準備がなされていました。
私自身も、主治医の先生から、余命宣告と、右足切断の了承を求められ、
わずか10歳にして、右足切断の了承を主治医の先生にお伝えしました。
そのような背景のなか、
小児がんサバイバーとして、私が一番悲しく思った出来事がありました。
それは、両親の喧嘩(ケンカ)です。
私の両親は、私が癌を発症したことをきっかけに、喧嘩や言い争いなどが頻繁に起きるようになりました。
私は両親のその言い争いが、私の癌発症によって引き起こされたものだと知りました。
とても悲しかったです。
両親が喧嘩(ケンカ)をし始めた理由には、いろいろな背景があったのかもしれません。
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・一人息子の、私が「死」に直面していることに
動揺してのこと
・逃れられない状況に、なにも出来ないことへの
いらだち
・どうしょうもない怒りをぶつける先が見つからず
・手術、入院諸費用などの金銭面の悩み
・一人息子の将来と家族の未来への不安
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とても、残念なことなのですが、
これは、人として普通の感覚であり、誰でも起きうる可能性のある感情なのです。
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🔷小児がん患者さんへ
小児がんサバイバーのあなたにも、もしかしたら、そのような場面があるかもしれません。
しかし、子供の立場では、大人のそのような感情に対して、太刀打ちできないかもしれません。
ただ言えることは、
そのような家族内の不和からの辛い状況については、「ご自身が責任を感じないように」してください。
そして、
🔷がん患者さんのご両親へ
このような状況での、悲しい思いは、がんと向き合う患者さんにとって、さらにとても辛いことです。
小児がんを発症したお子さんの親御さんには、気を付けていただきたいのです。
小児がんサバイバーとして、一番悲しいのは、自らの癌(ガン)発症によって、
周りの大人がパニックになり、
現実逃避から投げやりになったり、
暴れたりしている姿
を見てしまうことです。
このような場面に直面しますと、患者のお子さんは、
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・自分のことを責めて
・自分のことを嫌いになり
・自分の存在を否定的に捉える
そして、
・両親のことを嫌いになります
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最初は難しいかもしれませんが、冷静になってください。
一番辛いのは、小児がんと向き合う、お子さんなのです。
親御さんや周りの大人は、小児がんサバイバーのお子さんに心からのサポートをしてあげなければいけない立場なのですから。
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