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【末期小児ガンからの生還】
神様、なぜ僕の命を助けたのですか
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◼️オススメ
小児ガン患者さん、ご両親にもオススメの内容です
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◼️自己紹介
骨肉腫サバイバー
(筆者 ほっし校長)
私は小児ガン(骨肉腫)サバイバーです。
わずか10歳で、末期ガンの告知を受け、手術、闘病を経て、今までの人生を生きてきました。
自らの経験を生かして、小児ガン患者の子供たちの心の支えとなれるよう活動を続けています。
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NO10
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ナイター観戦の夜
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あの夜の出来事は、絶対に忘れない
今でも目の前に、あの夜の映像が甦る
ある夏の日
私は父に連れられ、プロ野球のナイターゲーム観戦
に行った
父は阪神ファンだった
そして、私の意志は関係なく、
私も阪神ファンにさせられた
父は仕事の接待で頂いた、年間契約のV.I.P.席での
観戦を楽しみにしていた
「今日は大丈夫だ」
私は単純な発想で確信していた
家では私に対して
手を上げる父も、外ではそんなことしないだろう
ましてや、プロ野球ナイターを
楽しみにしている父が機嫌を
損ねることもないだろう
私は、そう確信していた
しかし
その確信は、試合開始後まもなく
もろくも崩れ去った
夕方の試合開始
ナイターの夜はとても冷え込んだ
広島市民球場は、天空開放型の屋外球場だったため
夜間の冷え込んだ空気は、
私の身体の体温を下げた
そして
私の身体に異変が起きた
ぜんそくの発作だ
私は3歳から気管支炎ぜんそくの持病を持っていた
小学生の私は、一度発作が出てしまうと
医師から処方された薬を飲んでも、
発作が治まるのは、早くて翌日の朝だった
ナイター観戦の為に父が三越デパートで
買ってくれたお弁当も食べれないほどの
呼吸困難になった
自力では歩けないほどまでに悪化した
私は、その事をすぐには父に言えなかった
父は、私がぜんそくの発作を起こしている時に
決まって、こう言った
「お前のそんな顔見ると、情けなくなるわ」
今でも辛く感じる言葉だ
その捨て台詞を吐いていく時の父の顔が怖くて
おぞましかった
私は父に自分からは、ぜんそくの発作のことを
言わなかった
「お弁当早く食べろ」
「どうした、食べないのか?」
「しんどいんか?」
「ぜんそくか?」
「ナンや!つまらんのぉ!」
「なんでゃ!」
その頃、私は呼吸困難で、父からの問いかけに
声も出せない程だった
父はいつもより、少し穏やかに振る舞っていたが
怒りを込み上げている感覚は、私にはよくわかった
父は私を連れて球場を後にした
ナイター中の球場周辺は、人の気もまばらで
静かだった
父は私の手を引っ張りながら、
「つまらんのぉ」
「情けないのぉ」
と繰り返していた
広島市民球場から自宅までは、
車で1時間程度だ
車中でのことは覚えていない
呼吸困難になった私は、
呼吸することに集中するしかなかった
時折、意識がもうろうとし、
気づいたら、自宅に着いていた
「どうしたの?試合早く終わったの?」
母が玄関に出てきた
父「ぜんそくの発作がでたんよ」
父「ほんま、情けないわ!」
母「仕方ないでしょ、持病なんだから」
私は母に抱き抱えられるようにして、
自分の部屋のベッドに移動した
私は安堵を感じ、ゆっくりと身体を休めることに
集中しょうとしていた
その時父が突然部屋に入ってきて、
私の布団をめくり上げた
めくりはがされた布団は、
ベッドから離れた場所に投げ出された
父は耐えかねた怒りを
おもいっきり、私にぶつけてきた
それは、破壊的で、悲劇的だった
母がそんな父を止めに入った
しかし、
余計に、父の怒りは増大し、ついに爆発した
私に向けて、金属製の薬箱が投げつけられた
私の顔にめがけて投げられた薬箱
中身が散乱しながら、
まっすぐ私の方に飛んできた
私はこの家にいたら、いつか、◯ろされる
母が叫んだ
「やめてやってよ!」
投げつけられた金属製の薬箱は大きく変形して
床に転がった
父は、もう一度、その薬箱を掴み取り、
私に投げつけようとしたが、その手を下ろし
私の部屋を立ち去った
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最後までお読みくださり、ありがとうございます。
さて、
次回の内容は
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NO11
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小学生の私が最悪の選択をした日
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お待ちしています
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◼️バックナンバーの紹介
私の著書
【あなたのお時間1分だけください】骨肉腫を発症した僕に起きた奇跡
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